剪定

 

実梅は収穫後の7月上〜中旬にまず1回剪定をします。梅の花芽分化期(花芽がつく時期)が7月の中旬〜下旬にかけてですので。その時に伸びすぎた枝と生えすぎた新枝を整理します。これは伸びた枝を止める事によって、より多くの栄養を枝の成長ではなく花芽の形成に与える事ができるからです。また、生えすぎた新枝を整える事により、風通しと日当りを良くしてより元気な花芽を着ける事が出来ます。

夏の整枝と剪定

では夏の整枝の方法です。 これから以下に剪定/整枝の時に切り落とす不必要な種類の枝をA~Eでご紹介いたします。

ちなみにこれが収穫が終わって枝を整える前の状態です。結構もじゃもじゃ。

梅の木を幹を中心とした大きな円としてイメージしていただけると剪定はし易くなります。

中心(幹)に向かって生えてきている新枝と、上方に向かって生えている新枝の短果枝以外を根元から切り落とします。

中心に向かって生えると上方に向かって生える枝は、円の外側に伸びる枝に対して日当りと風通しを遮る元になりますので全て切り落とします。又、枝は根元から切らないと逆にその枝は成長を強めてしまいます。しっかりと根元から切るようにして下さい。

枝を切る前に知っておきたい事

梅は前年の伸びた枝(2年枝)に花を着けて実になります。しかし、2年枝いくつか種類がありどの種類にも花をつけると言う訳ではありません。

2年枝の種類

*徒長枝《1m以上伸びる枝》

*長果枝《50~60cmの枝》

*中果枝《20~30cmの枝》

*短果枝《10cm以下の枝》

梅の花芽は新梢の短果枝に7月の中旬~下旬にかけて作られ、翌年に花を咲かせます。

又、徒長枝を冬の剪定で半分から3分の1程度の長さに切る事で、枝先から元まで短果枝を作る事が出来ます。

狭い部分に纏まっている枝はすいてあげます。これは栄養が分散されてしまわないように又、風通しや日当りを良くするためです。

短果枝もしくは一番元気な枝もしくは円の外に向ってきれいに生えている枝を目安に残して他を切り落とします。全て邪魔であれば全て切り落としてしまって構いません。

交差している枝や近くに平行して生えている枝は切り落とします。これも栄養が分散を防ぐのと風通しや日当りを良くするためです。片手で掴める近さの枝は切ってしまいましょう。

短果枝、元気な枝、方向の良い枝を残す枝の目安に切り落として下さい。

混み入った部分の枝を整えます。横から生えている枝で残しておきたいけれど少し長いという枝は途中で詰めてあげます。

詰める目安の長さは隣の枝や葉とぶつからない程度にです。冬の剪定である程度の調節が利きますので、切りすぎないように注意して下さい。

詰める位置は、枝を伸ばしたい方向を向いている芽の少し上で切ります。芽に近すぎると芽を痛めてしまうので注意して下さい。

枝先の整枝です。枝先は一番成長し易い部分なので先を切り取り成長を止めてあげます。これにより他の枝の生長や花芽の生長に栄養をまわす事が出来ます。切る位置の目安は伸ばしたい方向に向かって上記の図を参考に、切る長さは日当りで調整して下さい。これも長さは冬剪定で調節できますので、切りすぎないように。

又、枝先は3~4本に分かれている場合が多いと思いますが、形や方向の良い枝を選んで1本にして下さい。栄養も分散しますし、来年以降の処理が大変になります。

紹介したA~Eまでの不必要な枝を切り落とすとこんな具合です。A~Eの順番で切り落とす必要はありません。外側の手の着け易い部分から始めて、樹をグルグル周りながら切るとやり易いと思います。又、目指している樹型があるのであれば上記で記した枝を全て落とす必要はありませんが、来年以降の剪定は楽になると思います。

夏の剪定はやらないで、冬の剪定のみでも良い実はなります。しかし、少し枝先を止めてあげる作業や、混み入った枝をすいてあげる作業をするだけでも実の成りや質は変わってくるので是非この夏の剪定はやってあげるようにして下さい。混み入ったままだと、蒸れて虫、病気の原因にもなりますし新しい枝が真っすぐに伸びなくなります

枝を切るのが可哀想、もったいないという方も居られますが、そのままにして樹の元気がなくなってしまうのはもっと可哀想ですよね。適度に正しく枝を切る事は樹にとっても元気の基。かといって切り過ぎは厳禁です。環境やバランスを考えてあくまで適度な剪定/整枝を。私は日の当たる時間に、樹の下に入って木漏れ日がある程度を目安に余計な枝を落としています。ただし、この時期と冬の時期は太陽の位置が変わってくるのでそれもある程度計算に入れて剪定/整枝して下さい。

A

B

C

D

E